中山義隆石垣市長は9月30日、市議会の9月定例会本会議で、漢那政弘副市長、玉津博克教育長、石垣朝子教育委員長の任期満了に伴う人事案3件を追加して提出する予定だったが、漢那氏と玉津氏の案件を取り下げた。与党の一部から理解が得られなかったため断念した。漢那氏と玉津氏は同日で任期を終えたため、1日から副市長と教育長が不在となる。
中山市長は本会議終了後、取材に「与党の理解が得られず、調整が必要なので見送った。副市長と教育長が不在となるので早めに対応したい。会期内で出せるよう努力したい」と述べ、21日までの会期内で再提案を目指す考えを明らかにした。
ただ、与党内では複数の議員が反発しており、現状のままで提案すると否決される可能性が高い。今後、続投案に理解が得られるか微妙な情勢だ。
反対する議員の一人は「4年間の任期で十分。市長のイメージをよくするためにも人事を一新すべきだ」と話し、別の議員は「きょうすぐに案を出してきて通してくれというのは考えられない。市長選のときに自民党と結んだ(議員との連携を密にするという)協定は何だったのか」と語気を荒らげた。
当局側はこの日午後の議会運営委員会(仲嶺忠師委員長、委員10人)で3件の人事案件の追加を申し入れ、議会としての取り扱いが決まった。この後、中山市長は午後4時まで与党議員と断続的に協議を重ねたが、調整が付かなかった。
石垣氏は全会一致で続投が決まった。