サザンゲートブリッジ先にある南ぬ浜町に住み着いている猫の繁殖を防ぐため石垣市は2012年度から一括交付金を使って、避妊・去勢手術を実施。施術後の猫の耳にV字カットの目印をつけているが、最近では印のない猫がみられるなど、依然として捨て猫が後を絶たない。また、与えたエサの容器を放置する人もおり、飼い主のモラルが問われている。
南ぬ浜町には100匹以上の猫が住み着き、12年度と13年度に市が動物愛護団体の協力を得て、約80匹ずつ手術を実施した。
石垣島しっぽの会の早川始代表によると、里親に引き取られたり、ボランティアが保護している猫、死んだ猫もおり、「数は減少するはずだが、これまで同様100匹前後いる。外から持ち込まれている可能性がある」と話す。
また、猫にエサを与え、食べ残しやエサが入っていた容器を持ち帰らない人もおり、衛生面での問題も指摘されている。
このほか、エサのついた釣り針を飲み込んだり、口に針が刺さった猫も保護されており、釣り人のマナーも問われている。
猫が捨てられないようにするための環境づくりについて早川代表は「防犯カメラの設置や幼いころからの動物愛護教育、飼い主への啓発などを行っていく必要がある」と述べた。
一括交付金を活用した避妊・去勢手術については、市議会9月定例会に予算案が提出される見通しだが、しっぽの会では猫の出産シーズンとなる春から夏を含め、年間を通して手術ができる予算の確保を要望している。