石垣市文化財審議会(石垣博孝委員長、委員10人)は16日午後、宮良浜川原のヤラブ(テリハボク)並木に隣接している私有地内のヤラブ9本について、市指定の文化財(天然記念物)に追加するよう市教育委員会に答申した。26日の定例会で指定についての承認を得た後に告示され、正式に決定する。
ヤラブ並木は2010年3月26日に市の文化財(天然記念物)として指定されたが、隣接地で開発計画があったことから、数本のヤラブは対象から外れていた。
昨年8月27日にこれらのヤラブについても追加指定すべきだという旨の建議書が同審議会から市教委に提出され、文化財課が土地所有者と調整。同意を得られたことから、審議会への諮問、市教委への答申という運びになった。
文化財課によると、私有地内の並木の保存管理については市教委、土地所有者、八重山土木事務所など関係機関と調整しながら方針を決めていくという。
石垣委員長は「こういう形にこぎ着けることができ、大変うれしい。周辺の建物はすこし気になるが、できるだけ影響を受けないような守り方ができればと思う」、玉津博克教育長は「歴史的景観に合った保存管理のあり方を考え、方針を決めることが今後の課題」と述べた。