「敬老の日」の15日、郡内の新百歳長寿者21人(石垣市20人、竹富町1人)に内閣総理大臣からの祝状と銀杯、県知事からの祝状と記念品が贈られた。このうち、新百歳を迎えた石垣市石垣322の山キクさん宅には仲井真弘多知事と中山義隆市長が訪問し、祝状と記念品を直接手渡した。キクさんは「こんなに大きな祝いになるとは思っていなかったのでうれしい」と喜んだ。
キクさんは1914(大正3)年8月5日字石垣生まれ。夫の故・用立さんとの間に4男3女を授かった。現在は孫4人、ひ孫6人に囲まれ、長男の健一さん(70)・トミ江さん(70)夫婦と孫夫婦、ひ孫、三女の由美子さん(47)ら7人とともに4世代同居で暮らしている。
長寿の秘訣(ひけつ)についてキクさんは「特別に何もしていない」と言うが、健一さんによると朝の散歩やラジオ体操、ヤーヌマールの清掃、4世代家族の洗濯など「百歳とは思えない行動力のある生き方のせいではないか」と話す。
記念品贈呈後は、石垣字会による祝いの古謡「ミルク節」も披露された。
仲井真知事は「想像以上に元気で驚いた。キクおばあちゃんの経験を教えてもらい、県民が健康長寿でいられるように私も頑張りたい」、中山市長は「戦後の困難な時代を乗り越え、家族や地域のために頑張ってこられたキクさんが百歳を迎えたことは喜ばしい。これまでの経験や知恵を子や孫に授けていってください」とそれぞれあいさつした。
キクさんは「この百年を振り返って一番うれしかったことは戦争が終わったこと。戦争は二度と経験したくないし、子や孫にもさせたくない」と話した。