【竹富】今年で37回目となるテードゥンムニ(竹富島方言)大会が5日夜、まちなみ館でにぎやかに開催された。舞台に立った園児、竹富小中学校の児童生徒の元気いっぱいな発表には、満員の会場から盛んな拍手が送られた。
大会は、島の祭りや景観、伝統文化を守っていく上で重要な地域の言葉を継承する目的で毎年続いている。
会場は、この日を楽しみにしているお年寄りや多くの地域住民が詰め掛け、大会を主催したPTA会長の内盛正亀さん、公民館長の大山榮一さんは「テードゥンムニ大会は面白いから37回も続いている。言葉は使わないと無くなってしまう。ほめて育てて、どんどん使っていこう」とあいさつした。
今年は、かすりの着物を着たかわいらしい園児19人による遊び歌で舞台は幕開け。小中学校の全児童生徒が自己紹介をはじめ、夏休みの思い出や民話など24演目を披露。小学校4年生が熱演した「花咲かじいさん」にはより大きな拍手が寄せられた。
中学3年生の上野勇佐魚君は「保育所の時から数えて13回目のテードゥンムニ大会だが、今回が最後。両親は本土から移住してきたが、自分は竹富で生まれ育ち、島のことを教えてもらった。島を離れても『西塘精神』を忘れずに頑張りたい」と決意を新たにしていた。
講評で亀井保信さんは「今年は原稿の棒読みもほとんどなく、向上していた」と評価。方言の定着を図る取り組みとして①芋掘り狂言などを徹底して覚えこむ②CD化して耳で覚える③学校教育に取り入れるーの3点を提案し、最後は「島言葉は島の心。みんなでテードゥンムニを守っていこう」と呼びかけた。