【与那国】定数6に対し、7人が立候補した与那国町議会選挙は具体的な地域振興策や9年間の外間町政への信任、自衛隊配備などを争点に2日から激しい選挙戦を展開した。7日午後8時から開票が行われ、現職4人、新人1人、元職1人が当選した。議会勢力は与党3人、野党3人となり、与野党が拮抗(きっこう)する形となった。トップ当選は田里千代基氏の183票。投票率は96.78%で、前回(97.83%)から1.05%減少した。
今町議選には与党で現職3人と元職1人、野党で現職2人と新人1人(中立)の7人が立候補。
与野党ともに、町の発展に向けて取り組む姿勢は一緒だが、与那国島への自衛隊配備で、予定地の敷地造成工事が始まるなど配備が現実化する中、与党側は配備とリンクさせた町経済の活性化やインフラ整備、人口増などを訴え、現職2人と元職1人が当選。
これに対し、野党側は自衛隊基地やレーダーの建設中止、住民投票の実施、住民本位の町政、外間町政への信任などを訴え、現職2人と新人1人が当選した。
議会勢力は与党3人、野党3人とこれまでの与党多数から与野党が同数となり、議長をどの党が務めるか注目される。
今後6人は町民から付託を受けた町議として与野党を問わず、地域経済の活性化・振興、定住条件の整備、人口減の歯止め、外間町政に対するチェック機能を発揮させるとともに、町民のためのまちづくりに向けた協調が求められる。