八重山地方は1カ月余りも雨の少ない日が続いている。8月28日には石垣島地方気象台が「少雨に関する情報第1号」を出し、今後2週間程度は雨が少ない状態が続くとして、農作物や水の管理に注意を呼びかけている。
特に石垣島と与那国島では8月の降水量が43.5㍉(平年の16.6%)、30.5㍉(14.4%)しか降っておらず、かん水施設のないサトウキビ畑では枯れ葉やロール現象が目立つなど干ばつ被害が広がっている。
気象台によると、八重山地方は7月以降、高気圧に覆われて晴れの日が多く、与那国島では7月上旬から、石垣島は8月上旬から少雨状態が続いている。
その一方で、大気の状態が不安定となり、積乱雲が発達して各地で散発的に雨が降っているが、まとまった雨には至っていない。
少雨は沖縄地方への台風接近が少ないのも要因の一つとなっている。気象台によると、今年、八重山地方に接近した台風は7月8日の8号だけ。
その後、台風は13個発生しているが、太平洋高気圧の西側への張り出しが弱いことなどから、本島地方や九州へ向かうコースを取っている。
沖縄地方への台風の接近個数は7月3.6個、8月5.9個、9月4.8個、10月3.7個となっているが、
八重山へは7月1個、8月ゼロと平年と比べ台風接近がかなり少ないという。
週間天気予報によると、期間の前半は湿った気流や気圧の谷の影響で雲が広がりやすく、雨の降る所もあるが、期間の後半は再び高気圧に覆われて晴れる日が多い見込み。