日本体育大学名誉教授で医学博士の清原伸彦氏から「集団行動」の指導を受ける同大学生33人が3日夕、石垣市総合体育館で統率の取れた演技を披露した。会場には約700人の観客が詰めかけた。
模範演技では、迫力ある足音や人数確認の掛け声に緊張感が漂い、一つ一つの基本動作に拍手が送られた。名物の「交差」ではスピードを殺さず、二つの集団が行進しながら交わると会場からは「おー」という歓声が起こった。
その後、観客の中から希望者を募り、「交差」の演技指導が行われ、子どもたちをはじめ約100人が実際に学んだ。
大野七海さん(石垣中1年)は「(交差は)見ると難しそうだったが、指導を受けてやると意外と簡単にできた。部活でも人数確認の番号発声がキビキビできたらいい」、大浜彩花さん(同)は「スタンドから見ると切れがあった。行動のスピードも速かった」、上原沙彩さん(同)は「“交差”がすごかった」とそれぞれ感想を話した。
石垣市出身で同大で集団行動を学んでいる大浜有貴さん(3年)は「島の人に大好きな集団行動を見てもらえてうれしい。歩幅も合わせて統率された鳥肌の立つような行動が集団行動の魅力」と語った。
清原氏は「わずかな時間、指導を受けただけで『楽しかった』と話す島の子どもたちは素直でおおらか。そこに、やる気を起こさせるほどよい緊張感が必要だと感じた」と述べた。