八重山警察署(仲村智成署長)は28日午前、詐欺被害を未然に防いだとして石垣新栄郵便局の岸本謙局長(40)と同局社員の清川麻衣子さん(41)に感謝状を贈った。
これは、今年6月4日、同郵便局窓口に現金の郵送を依頼してきた高齢の女性から詐欺被害が疑われたことから清川さんが郵送を断念させ、岸本局長を通して八重山署に報告した。
しかし、翌日に女性が現金入りの封筒をポストに投函(とうかん)。これを署員が確認し、岸本局長が配達先を管轄する東京都内の郵便局に連絡して現金を女性の元に戻した。
感謝状を受けた岸本局長は「私たち金融機関としても、お客さまの財産を守ることができて安堵(あんど)している。日ごろの八重山署との連携で迅速な対応につなげることができた」と述べた。
清川さんは「あて先や受取人があやふやで怪しいと感じた。被害を未然に防止することができて良かった」とホッとした表情をみせた。
県内では今年、数字選択式宝くじ「ロト6」の当選番号を教えるために手数料を振り込ませるなどの特殊詐欺事件が4月までに4件発生し、2660万円の被害が出ている。
このうち1件は同署管内で起き、250万円の被害が出た。昨年は2件発生し、被害総額は2295万にのぼった。