【那覇】県教育庁は11日、2012年度に県内の公立小中高校と特別支援学校であったいじめなど問題行動の調査結果を発表した。いじめの認知件数は、前年度の296件から3538件へと、12倍に増えた。増加原因について同庁は、件数把握に伴うアンケートで児童生徒が回答しやすい雰囲気をつくるなど学校側の工夫があり、積極的に実態を把握した結果が件数の増大につながったと分析している。
いじめ認知件数の内訳は、小学校が2774件、中学校が483件、高校が269件、特別支援学校が12件でいずれも前年度から増加。特に小学校は、前年度の72件の38.5倍となった。
これら認知件数のうち、2862件のいじめが解消され、解消率は80.9%。591件で支援を継続している。1校当たりの認知件数は7.1件で全国平均の5.1件を上回った。
暴力行為は、前年度比82件増の570件。内訳は、小学校で71件、中学校で412件、高校で87件だった。
1000人当たりの発生件数は、3.0件で全国平均の4.1件を下回ったが、増加率は、全国平均0.99倍に対し1.17倍と高かった。
不登校は、県立高校が1465人で前年度から83人増えた。不登校率は、0.22ポイント増の3.22%で、全国平均1.72%を上回った。不登校のきっかけは、「無気力」が33.7%と最も高く、「あそび・非行」の22.0%などと続く。
中学校は、前年度から79人減の1322人。小学校は、62人減の350人だった。きっかけは、中学校が「あそび・非行」の31.0%、小学校が「不安など情緒的混乱」の25.0%が最多だった。