竹富町教育委員会(大田綾子委員長、委員4人)は18日午前、石垣市内で臨時会を開き、町立小学校および中学校教科用図書採択審議会(会長・慶田盛安三教育長、委員8人)の答申通り、現在使用している東京書籍版の中学校公民教科書を採択した。改正無償化措置法の一部施行に沿った採択手続きが取られたため、中学校公民教科書についても来年4月から無償化される。9教科11点の小学校教科書も答申通り採択した。
中学公民教科書は2012年度から14年度まで、教科用図書八重山採択地区協議会が選定・答申した育鵬社版ではなく、町教委が採択した東京書籍版を使用しており、これまで無償化措置法の対象外とされてきた。
同法改正の一部施行に伴い、単独地区として採択手続きを行えば無償化措置法の対象となるため、小学校教科書と同時に採択した。
今回の採択手続きでは、各学校に教科を振り分け、それぞれの教科について教職員3人を調査員として調査研究させた。審議会は調査員が順位付けを行った報告書を審査、教科書を選定・答申していた。この日の臨時会では、順位付け上位の教科書を採択した。
定例会終了後、慶田盛教育長は「単独地区となったことで順位付けに沿って教科書を選定していくという当たり前の手続きを取ることができた。現場の教員に教科書を調査研究してもらうことで、学校現場の授業にもその成果は生かされる」と期待を込めた。
町教委は採択結果を県や町内各小中学校に報告し、今月中にも需要冊数をとりまとめて再度、県に報告する予定。このうち中学校公民教科書は40冊(7月末時点の中学校2年生徒数)となっている。