石垣市の市税(市民税、固定資産税、軽自動車税)の徴収率が2013年度、92.1%となり、初めて90%を超えたことが、納税課(石垣英邦課長)のまとめで分かった。前年度から3.2ポイント上昇し、伸び率も過去最高。同課では、給与の差し押さえを152件行うなど、滞納処分を強化したことが要因としている。部課長らで構成する市税徴収対策本部(本部長・漢那政弘副市長)は1995年度に設定した目標90%を19年目にして達成、14年度は県内11市平均の93.7%を目標に掲げている。
13年度の市税は調定額50億9502万円に対し、46億9290万円の収入があった。徴収率は現年度分で97.2%(前年度95.6%)、滞納繰り越し分で45.4%(同29.4%)だった。
13年度は滞納繰り越し分の徴収率が大幅に向上した。同課によると、税負担の公平性の観点から納税折衝と滞納処分を強化したためで、督促状発送から20日が経過しても完納しない滞納者に対して行う滞納処分については、換金につながりにくい不動産より、滞納分に即充当できる上、完全回収も見込める給与の差し押さえを優先した。
この結果、09年度以降12件にとどまっていた給与の差し押さえは13年度だけで152件となり、全差し押さえ件数457件の33%を占めた。差し押さえ前の給与照会だけで自主納付につながったケースも多かったとして、同課は「引き続き給与を優先した差し押さえを展開する」としている。
同本部はこのほど14年度会議を開き、「滞納者を納期内納税者に」をモットーに今後の方針を確認。各地区や法人ごとの班体制を確立し、班ごとの滞納額の圧縮表を活用して徴収業務に当たることにしている。