石垣島の漁業で使われているスマムニ(方言)を学ぼうと、琉球大学「琉球方言研究クラブ」に在籍する学生8人が13日から石垣に調査で訪れており、15日夕は漁師の金城正松さん(76)宅=新栄町=を訪問。船の模型を見ながら、帆を「ふー」と呼ぶなど、船体の各部位の名称を方言で確認し、丁寧に記録を取っていた。
(研修生・井上雅大)
同クラブは、1年ごとに調査地やテーマを設定して沖縄県各地に伝わる方言を研究。最近では大宜味村や旧具志頭村などで調査を行った。ことしは、部長を務める﨑山拓真さん(21)=登野城出身=の亡き祖父が元漁師で、漁業関係者との縁が深いとの理由から石垣島で漁業者のスマムニを調べることになった。
﨑山さんは「漁業など専門職の方言を調査するのは初めて。なかなか継承されにくいので、しっかりと記録に残したい」と話した。
一行は16日まで石垣に滞在する予定で、調査結果は冊子にまとめ、9月に開かれる同大の学園祭「琉大祭」で販売する。