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本島中部でナスミバエ発生 「八重山に持ち込まないで」

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シマトウガラシに寄生するナスミバエの成虫(県農林水産部提供)

 【那覇】シマトウガラシなどに被害を与えるナスミバエの発生密度が読谷村など本島中部で高くなっていることを受けて、県農林水産部と那覇植物防疫事務所は14日、被害が出ているシマトウガラシの生果実を石垣市などの未発生地域に待ち出さないよう呼び掛けている。

 八重山地区では、2004年に与那国島でピーマンやプチトマトに寄生する被害があり、11年8月に根絶した経緯がある。

 ナスミバエは、東南アジア原産でトウガラシやピーマン、ナス、トマトなどナス科の果実に寄生する害虫。成虫は約6㍉でハチに似ている。寄生すると幼虫が発生して被害を受ける。

 10年に本島で発生が初確認されて以降、被害は縮小傾向で推移していたが、13年度に11市町村(134地点)で確認されたのち、現在まで発生密度が高まる傾向をみせている。

 国内では、県内だけで発生。被害はうるま市、沖縄市などの本島中部のほか、阿嘉、渡名喜、粟国の周辺離島にも及んでいる。経営栽培の農家などでの被害はないが、7月末時点で21市町村(78地点)の家庭菜園や、小規模露地ほ場のシマトウガラシで多くの寄生果実を確認した。雑草のテリミノイヌホオズキにも寄生している。

 県は被害地域で定期的な薬剤散布を実施。シマトウガラシの移動の自粛徹底や雑草除去などを周知するため、市町村やJAの広報誌、チラシなどで県民や観光客らに注意を呼びかけている。


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