宮城県南三陸町歌津地区にあった郵便ポストが東日本大震災の津波で流され、西表島に漂着したあと戻ってきたのを機に、石垣市観光大使のBEGINが発起人となって昨年から始めた「ゆいまーるポストくんコンサート」が今年も8月10日開催の歌津復興まつりで行われた。
天候不良のため、伊里前福幸商店街広場から歌津中学校に会場を変更したが、BEGINのほか、竹富町観光大使の加治工敦さん、歌津中学校吹奏楽部、地元のミュージシャンが出演、来場者を楽しませた。
今回、BEGINの企画でポストの“旅”を描いた絵本「おけーり うたつのポストくん」(文・大城盛裕さん、絵・奥原佐和子さん)が完成。比嘉栄昇さん(BEGIN)とタレントのきゃんひとみさんが読み聞かせを行った。
会場には、戻ってきたポストが展示されたほか、石垣市と竹富町の観光PRブースも設けられた。
まつりを主催した伊里前福幸商店街の山内義申(よしのぶ)組合長は「ポストを通じて石垣、八重山が近くなった。いつかポストが着いた西表島の海岸に行こうと案が出ている」と話した。
南三陸町観光振興係の宮川舞さんは「震災から3年がたつが、復興は始まったばかり。全国からの支援で一歩一歩進んでいる。恩返しとして素晴らしいまちづくりをしていきたい」と決意を新たにした。