県立八重山病院(依光たみ枝院長)は8日、7日までの1週間にピーナツアレルギー患者が3例発生したと発表した。いずれも観光で訪れた5-8歳児。石垣市内の飲食店でジーマーミ豆腐を食べて発症したが、同院で治療を受け、8日までに退院した。
八重山保健所は、ピーナツなどアレルギー物質が含まれる食材を使うメニューについて、注意書きなどを行うよう飲食店に文書で呼びかけている。
依光院長によると、幼児の両親は子どもにピーナツアレルギーがあることを知っていたが、方言の「ジーマーミ」が「落花生」であることを知らずに食べさせたという。
このうち、5歳の女児=兵庫=は食べた直後に、のどのヒリヒリ感を訴え、すぐに吐き出したが、違和感が持続したため、いったん救急室に来院。持参の薬をのんでホテルに戻ったが、約4時間後に全身発赤と嘔吐(おうと)の症状が出たため入院、翌日に退院した。
ピーナツアレルギーは重症化すると、のどの内側が腫れ、気道をふさいだり、ショック症状を起こしたりして最悪の場合、死亡するケースもあるという。
依光院長は「週明けには盆休みで多くの観光客が訪れることも予想されるので、(注意書きなど)早急な対応をお願いしたい」と話した。