開会中の12月定例竹富町議会(西大舛髙旬議長)は11日から一般質問に入り、宮良用範、島仲秀憲、渡久山康秀の3氏が登壇した。町役場の早期移転を求める町議会の議決回数で川満栄長町長の発言が相次いで変わり、二度にわたって陳謝と訂正を繰り返した。質問した島仲氏は「移転期日についてもこれまで二転三転しており、変わり身の速さは見事だ」と町長の政治姿勢を批判した。
町役場の早期移転を求める町議会の議決回数では、島仲氏が「二度の議決があったと川満栄長町長は言っているが、その当時の状況説明を」と追及したのに対し、川満町長は「昭和38年に議員提案で議決されているが、二度議決されたと言ったのであれば、事実は一度なので訂正させていただきたい」と陳謝。
さらに島仲氏が「平成14年10月の町議会で当時の那根元町長が提案し決議されている」と再質問。休憩を取り会議録を調べた後、川満町長が「議決は一度と訂正したが、二度の早期移転が議決されている」と再び答弁を訂正した。
これに島仲氏は「二度の訂正はいかがなものか。歴代町長や議会は自ら動いて役場移転の議決を求めてきたが、川満町長は議会議決にかける意思はあるのか」と述べた。これに対し川満町長は「議会の同意を得るのが難しい現状の中で提案することはできない」と答えた。
宮良氏は文化庁の文化遺産を生かした地域活性化事業(11—13年度)で実行委員会総会を開催せず、収支決算報告がないまま、事業計画などが行われていることを指摘、事業費の使途をただした。
西原啓栄教育委員会総務課長は西表島エコツーリズム協会と西表民俗芸能保存会がそれぞれ事業を実施するとともに、文化遺産体験プログラムやホームページの開発などを外部に委託していると説明。総会を開いていなかったことを詫び、「きちんと説明責任を果たしていきたい」と答えた。