▽…旧真栄里首里大屋子家の解体から20年余が経過し、早期の復元を求める声が上がっている。解体に関わったのは、当時責任者を務めていた石垣英和さん(83)を含めて2人のみとなった。石垣さんは「生きている間に復元が決まったと聞けたらそれで良い」と話すも、「でもできたら復元に関わりたい」と建物に懸ける思いを吐露。
▽…2日に台湾・台東で開幕した「台湾デザインエキスポ」。台北駐在員の小笹俊太郎さんによると、台湾では、デザインやアートなど文化を起爆剤に街おこしを図る「文創」という考え方が盛んに提唱されているという。従来の「売れてなんぼ」ではなく「農業や伝統行事にどう付加価値をつけるか」(小笹さん)−。八重山にとっても、示唆に富む発想だ。
▽…盛大に開かれた第36回大原祭は旗頭を奉納し、ミルク行列の道踊りも行われるなど各地域の「豊年祭」にも似ている。公民館役員によると、大原集落は新城島からの移住者が多いため、新城島の豊年祭や結願祭などの伝統行事を基本に地域住民の和を深めようと、大人も子どもも親しみやすいようにつくったまつりだという。