石垣市教育委員会(石垣朝子委員長、委員5人)は30日開いた第4回定例会で、2010年に市の文化財に指定された宮良浜川原(ハマンガー)のヤラブ(テリハボク)並木の追加指定と、長田大主の子孫が守ってきた長田家墳墓の2件について市文化財審議会に諮問することを承認した。
宮良浜川原のヤラブ並木は、明治初期に宮良村の人が旧道路の開通を記念し、道路両側に植栽したのが始まりとされている。幹回りが1㍍を超える巨木は樹齢が100年を超すと推定され、巨木を含む並木はほかにはないことから、貴重とされている。
リゾート型分譲マンションの建設に伴い、フェンスの設置で並木が分断される恐れがあったが、土地所有者が追加指定を認め、フェンスも最小限の高さにした経緯がある。
長田家の墓は背後にバンナ岳を控えた高台に建てられており、眉と呼ばれる墓室屋根がなだらかな形状であることから、亀甲墓の中でも古手の要素を持っている。八重山の墳墓の形成を知る上でも重要とされている。