【竹富】竹富観光センターの水牛車営業所をめぐり、移転を求めて今年1月20日に設置された33枚の看板が26日夕に撤去され、竹富島は7カ月ぶりに元の景観を取り戻した。
竹富公民館の大山榮一館長によると、26日夕には4者で水牛車営業所移転に関する合意書を締結したと公民館放送で流した後、看板を撤去、公民館の倉庫に収めた。
大山館長は「これまで観光客からは不評の声が上がり、石垣に住む郷友会員からも苦情を言われて苦しかったが、ようやく合意書を締結し、看板を撤去できてうれしく思う」と話した。
リピーター客を多く受け入れている民宿業の男性は「宿泊客は『竹富島でもこんなことがあるのか』と残念な顔で話していた。初めて来るお客さんからも『なぜ』とよく聞かれた。とにかくホッととしている」と安堵(あんど)の表情。
町に看板撤去を要請していた竹富島観光事業組合(上間学代表理事、8社)の上間代表は「水牛車に乗った観光客からは申し訳ない、心苦しいという声があった。今後は観光業者が一丸となって竹富を盛り上げ、竹富島は最高だと言われる観光地を目指したい。観光の恩恵を地域にも還元していきたい」と話した。
港で28日正午すぎ、旅客船の到着を待っていたカップルは看板が設置されていたことは知らず、「えっ、こんなことがあったんですか」と驚きの表情をみせた。