第54回沖縄県吹奏楽コンクール(県吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)が22日から6日間の日程で宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで行われ、中学校Aパート(演奏者50人以上)の部で5年ぶりに石垣第二中学校吹奏楽・マーチングバンド部、小学校Aパートの部で登野城小学校器楽クラブが2年連続で金賞を獲得した。両校は26日に南ぬ島石垣空港に戻り、保護者や学校関係者に受賞報告を行った。両校は九州大会への出場権は獲得できなかった。また、石垣中は銀賞、八重山高校は銅賞だった。中学校Bパートに出場する大浜中は27日に演奏を行う。
■生きた全国の経験〜二中吹奏楽・マーチング
3年ぶりのコンテスト出場で金賞を獲得した石垣第二中学校吹奏楽・マーチングバンド部は、課題曲の「勇気のトビラ」と自由曲の「我ら鷲の如く空を舞う」を演奏。2、3年生は昨年行われたマーチングバンド全国大会を経験していることから、本番では全員が落ち着きをみせ、美しいメロディーを奏でた。
田盛雅仁部長(3年)は「これまでで一番の演奏を披露できたが、まさか金賞だとは思わなかった。マーチングとは違った雰囲気が楽しめたので勉強になった。金賞を獲得できた自分たちの音楽面をマーチングにも生かしたい」と意欲的なコメント。
大浜安功顧問は「出場62校のなかで金賞を獲得することは難関だが、生徒たちの努力が実ったコンテストになり、良かった。マーチングで全国出場の経験値があるので落ち着いてのびのびと表現できた」と生徒らの成長を評価した。
■新調衣装で金賞〜登野城小器楽クラブ
演奏者が着用する「赤」を基調とした衣装をことしのコンテストから新調し、2年連続で金賞を獲得した登野城小学校器楽クラブ。
コンクール5日目に行われた小学校Aパートの部に登場し、自由曲の「バンドのための民話」を堂々と披露した。
26日夜、大舞台での疲れもみせずに笑顔で帰島した同クラブのメンバーは、保護者や学校関係者に大きな拍手で出迎えられた。
部長としてクラブ全員をまとめるのに苦労したという6年生の花城愛海さん(11)は「会場への移動中や本番前まで自分たちが金賞を獲得するイメージで挑み、全員の心が一つになれた。金賞で身につけたことを次の大会でも披露したい」と振り返った。
富山華子顧問は「とても長い一日でハードだった。どうすればこどもたちの緊張が解けるのか工夫していた。半分が未経験者での金賞はとても素晴らしい」と喜んだ。
【訂正】27日付本紙に石垣第二中学校吹奏楽・マーチングバンドが14年ぶりとあるのは5年ぶり。登野城小学校器楽クラブが5年ぶりとあるのは、2年連続の誤りでした。訂正してお詫びします。