台風シーズン真っ盛りの7月1日から沖縄電力は、パソコンなどが作動しない停電時でも携帯電話やスマートフォンで「停電情報」が得られる新サービスを始めた▼携帯やスマホで同社ホームページ冒頭の「停電情報はこちら」をクリックして登録すると、無料で最新の停電地域と戸数がメールで配信され、さらに地域の復旧見込み時間も確認できるという▼早速初の特別警報が発令され、八重山を除き県内で約10万3000戸が停電した8日の台風8号で初めて運用されたが、登録は約4200件で利用はまだこれからというところだろう▼沖縄は毎年の台風で建物も強固になり、今では台風時の県民の大敵は停電だ。クーラーは効かず暑い上に、テレビも見えないなど人々の生活をまひ状態に陥れるだけに、停電は脅威だ▼03年に800本の電柱が倒壊し約21億円の被害を出した宮古の14号台風、同じく200本が倒壊した06年の八重山の13号台風以降沖電も、風速60㍍にも耐えられる電柱への切り替えなど対策に力を入れている▼テレビ番組「ドクターX」の女医さんは、「私(手術)失敗しないから」が決めゼリフだった。県内トップ企業の沖電さんも「絶対停電しない」は無理だろうが、毎年の利益で対策を増強すれば「停電に強い沖電」にはなれるはずだ。(上地義男)
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