八島小学校東の登野城地区魚類養殖場で生産が行われているヤイトハタ(アーラミーバイ)が出荷のピークを迎えている。冬場を迎え、鍋料理などの具材として需要が高まっており、生産者からは「足りないくらい」とうれしい悲鳴が上がっている。八重山漁協が生産者から買い取って、一元的に管理・出荷を行っているため、一定の品質と価格が保たれており、漁業者の安定した収入につながっているようだ。
同養殖場では八重山漁協ヤイトハタ生産部会(大城徳松部会長)の14グループ約25人の会員が養殖に取り組んでいる。本格的な出荷は11月から始まり、来年3月まで続く。
養殖されたヤイトハタは、漁協が買い取って出荷用いけすで管理。数日間、えさ抜きをして生臭さを除去して品質を均一化した後、加工したり、活締めにしたりして本土・本島向けに空輸している。
漁協が出荷を一元的に管理するようになって、需要に応じて安定供給が可能となっており、例年30-40㌧の出荷量があるという。
出荷サイズは1.5㌔以上。11月29日に2年半ほどかけて育てた3㌔前後のヤイトハタ数百尾を漁協に卸した池田元さんは「夏に大きくして冬に出荷している。養殖は天気に左右されないのが魅力。市が防波堤をかさ上げしてくれたので、台風でも安心して養殖ができるようになった」と喜ぶ。
大城会長は「養殖は順調。前は天気が悪いときに一度に出して勝負するので価格が安定しなかったが、漁協が一元出荷をするようになって価格が安定した。今は安定した収入につながっているので助かっている。頑張りがいもある」と話している。