2013年4月から14年3月までの1年間に石垣市内で排出されたごみの量は2万2541㌧となり、12年度の2万2073㌧から2.1%増えたことが石垣市環境課のまとめで分かった。このうちホテルや飲食店、事務所などから出る事業系ごみは前年度比7.8%増の1万927㌧で、統計がある02年度以降で最も多くなった。観光客数が13年度に大幅に伸びたことが要因とみられる。
県八重山事務所の統計によると、13年度の観光客数(与那国町への入域含む)は98万4186人で前年度比32.6%増。
観光客数の大幅増は、ごみの総量に大きく影響するのではないかとみられたが、環境課は「ごみの総量は観光客の増加率に比例していない」(慶田盛伸課長)としている。
ただ、観光入域の動向に左右されやすい事業系ごみ量は、前年度から7.8%増と過去にない伸び率を示した。
一方、家庭系ごみは1万2406㌧で、前年度から2.9%減った。市民のごみ減量化の取り組みが奏功したとみられる。
市一般廃棄物処理基本計画(13年度から10年間)によると、石垣市民1人が1日に出すごみ量は県内11市で最も多く、中でも事業系ごみは突出。10年度の時点で1人1日当たりの事業系ごみは560㌘と、11市平均296㌘を大きく上回っている。
観光基本計画によれば、市が目指す観光客数100万人は20年度までに達成するとしているが、すでに14年度で上回りそうな勢いをみせている。
観光客の増加に伴い、ごみの量が増えれば、埋め立て処分場となっている最終処分場の延命化への影響も予想されるため、ごみの減量化と資源化の取り組みがますます重要になってきそうだ。