五穀豊穣(ほうじょう)に感謝し、来夏世(クナツユー)の豊作と地域住民の健康を祈願する石垣市四カ字の豊年祭(オンプール)が21日、長崎、大石垣、宮鳥、天川の各御嶽で行われ、神司のニンガイ(祈願)やミシャグパーシィ(神酒奉納)の神事のほか、各字自慢の旗頭や太鼓、獅子舞、婦人らによる巻踊りなどが奉納された。一方、ムラプールは22日午後、新川の真乙姥御嶽で行われる予定だが、台風10号の接近で延期となる可能性もある。
このうち登野城字会(川平永光会長)は、午前8時半ごろに八重山の稲作伝来の発祥の地とされる米為(イヤナス)御嶽の北側にある小波本(クバントゥ)御嶽で神司や字会役員がニンガイ(祈願)をした後、米為御嶽で儀式を行った。字会役員や地域の長老らが古式ゆかしくミシャグパーシィを行ったほか、中学生の太鼓や婦人らによる踊りが奉納された。
川平会長は「新空港の開港でフライト農業の時代が到来した。そのチャンスを字民、すべての農家が共有できるよう導いてほしい」などと祈願文を読み上げた。
各字のオンプールでは優良生産農家の表彰も行われ、サトウキビ、水稲、畜産など各部門で優秀な農家が表彰された。22日のムラプールは、新川字会の招待で石垣、大川、登野城の各字と双葉公民館が真乙姥御嶽に集まり、旗頭や太鼓の奉納、アヒャー綱やツナヌミン、大綱引きなどがにぎやかに繰り広げられる。