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海渡った竹、旗頭に鹿児島の笹峯さんら「感無量」

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地元で育った竹が旗頭に生まれ変わった姿を見学した鹿児島県霧島市溝辺町の植木輝昭さん、笹峯護さん、濵川吉博さん(左から)=21日午後、大石垣御嶽前

 昨年11月に鹿児島県霧島市溝辺町の竹林4カ所で切り出した竹でさおを新調した新川字会と大川字会、双葉公民館の旗頭が21日、オンプールと祈願祭で奉納された。大川のオンプールが行われた大石垣御嶽では、竹の提供に携わった同市の笹峯護さん(74)、植木輝昭さん(64)、濵川吉博さん(46)が奉納を見守り、「海を渡り、生まれ変わった竹の姿に感無量」と感激した様子をみせた。

 3人は3字会・公民館の招きで20日に来島。

 竹の切り出しは3字会・公民館の旗頭持ちのメンバー12人が昨年11月に同町の竹林で行い、約100本を石垣島まで海上輸送した。その後、火であぶる工程などを経て旗頭用の竹ざおに仕上げた。

 笹峯さんは「何千本の中から選ばれて旗頭のさおとなった姿に感動。島の皆さんが豊年祭にかける思いはすごい」と語った。

 植木さんは「地元の山にあった竹と違う物になっていた。ムラプールでは他のさおも見られるので楽しみにしている」と期待した。

 現地で竹林の手配や切り出しの調整を行った浜川さんは「神聖な行事に使用してもらい感激」と喜んでいた。

 竹の切り出しに参加した大川旗頭・棒獅子保存会の山根稔さん(41)は「溝辺町からいただいた竹。責任の重さを感じながら新川や双葉に負けない持ち方をムラプールでみせたい」と決意。

 新川旗頭「矢頭」の責任者を務める入嵩西清和さん(46)は「ムラプールで初めて持つので緊張はあるが、溝辺町の素晴らしい大地からいただいた旗頭のさおをしっかりと持ちたい」と気を引き締めた。

 双葉旗頭保存会責任者の安慶名誠さん(36)は「自分たちで一から新調した旗頭なので特別な感情がある。(3人に)感謝の気持ちを込めて持ちたい」と意気込んだ。


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