21日に行われた登野城字会のオンプールで、石垣市無形文化財の「大胴小胴(ウードゥクードゥ)と太鼓の段のもの」が披露された。2010年の結願祭以来4年ぶり。通常は伝承者の新城浩健さんと新城貞美さん、小波本康夫さんの3人で行うが、今回は後継者の新城弘史さんと新城弘康さん、平田直彦さんが加わり、6人で行った。
能楽系の芸能。字会によると、四カ村の士族は古くから能楽ばやしなどをたしなんでおり、その消滅を惜しんだ登野城村は備品を新調するなどして継承してきたという。1957年5月25日に市の無形文化財に指定された。
6人が軽やかに太鼓を鳴らし、はやしを始めると、会場がしんと静まり返った。終了後は拍手喝采を浴びた。
太鼓の小波本さん(61)は「久しぶりで呼吸を合わせるのが難しかった」と振り返り、「あうんの呼吸で披露できるよう練習を重ね、公演の機会も増やしていきたい」と意欲的。
小胴の新城弘康さん(44)は「先輩方から受け継がれてきた伝統を守り、舞台を踏みながら後輩につなげていきたい。公演などを通して登野城独自の芸能をほかにも紹介できたら」と語った。