石垣島でのゴルフ場建設をめぐり、八重山ゴルフ協会(高木健会長)が石垣市や開発予定企業との調整を加速させている。協会は、数カ所ある候補地から市が建設を推進する場所を特定するよう、さまざまな働きかけをしている。詳細は明らかになっていないが、高木会長は「年内には記者会見して建設場所や開発企業を発表できるようにしたい」と話しており、調整が詰めの段階にきていることを示唆した。
石垣島は、新空港建設の用地提供に伴い、18ホールのゴルフ場が閉鎖された。このため、冬場の観光資源がなく、富裕層の誘客に支障をきたしているとして、早期の建設が必要と指摘されている。
中山義隆市長は1期目の公約からゴルフ場建設を目玉の一つに掲げているが、いまだ目に見える形で具体化していない。このため、ゴルフ協会は、市長との面談を繰り返すなど、水面下で調整を加速させるなど働きかけを強めている。
同協会は昨年7月29日に役員を刷新、早期建設に向けた取り組みを強化した。これまでに市、市議会のほか、ゴルフ場開発を計画している企業側に出向き、ゴルフ場建設を直訴。こうした活動を通して行政側と企業側との橋渡し役を担っており、行政や企業を担当する班を設けて連携強化を図っている。
ゴルフ協会の働きかけについて中山市長は20日までの取材に「複数の企業からゴルフ場建設の話はきており、ゴルフ協会からはさまざまな提案を受けているが、まだ発表できる段階ではない。市としては企業が開発を決断した場合、市有地提供の調整、農振除外の手続きなどを前向きに協力していきたい」と話している。