石垣市白保の豊年祭が18日のオンプールに続き、19日午後は飾墓(カツァリバ)御嶽でムラプールを行い、農作物の収穫の喜びを表現した「稲の一生」などを奉納した。今年、第14代ミルクを引き継いだ金嶺隆吉さんの家族も練り歩き、大勢の地域住民や観光客が白保の伝統行事を堪能した。
旗頭の奉納で始ったムラプールは、イリク太鼓に続いてミルクを先頭に金嶺家の親族約30人が登場。大勢の地域住民が見守る中、厳かなミルク行列を披露した。
大役を果たした金嶺紀夫さん(59)は「いとこや親族もそろう中、大変重みのある奉納に緊張した。誰でもできるわけではないので、この重責を代々引き継いでいきたい」とホッとした様子で話した。
恒例の「稲の一生」が始まると、大粒の雨が降り始めた。雨の中でも奉納芸能は続き、「田植え」や「脱穀」などの様子を住民総出でユニークに再現した。
続いて、たいまつがともされる中、東のビギリ神から西のブナリ神への「五穀の献上」があり、綱引きで豊年祭は最高潮に。激しく引き合った綱引きは、西に軍配が上がった。