【波照間】情報通信技術を利用した県の「ICT利活用による離島学力向上支援実証事業」の説明会が14日、波照間小中学校(比嘉達校長)で開かれ、小学5年生から中学3年生とその保護者らが参加した。東京大学文学部の山中佑美さんによる英語のデモ授業も行われ、児童たちがテレビ会議システムを介した質疑応答などを体験した。
事業は県の離島振興計画「定住条件の整備」の一環。情報通信技術を活用した遠隔教育で離島の児童生徒の学力向上を図り、教育格差の改善を目指している。
東京と波照間島、渡嘉敷島、座間味島をテレビ会議システムでつなぎ、現役の東大生を講師に質疑応答を行うだけでなく、他の離島の生徒と交流したりするなど参加型の授業も可能となる。
8月下旬から来年2月にかけ、小学5年生から中学3年生を対象に週2、3回の授業を行う予定で、希望者を募っている。
山中さんは、サッカーW杯にちなんだ世界の国名について授業を行い、児童の一人は「英語は難しいと思っていたけれど、楽しかった」と話していた。
児童からの「英語はどうやって覚えましたか」という質問に、山中さんは「英単語を地道に覚えることで文章が読めるようになる。世界の人と仲良くするために英語は重要なので勉強しましょう」とアドバイスした。
比嘉校長は「同年代の仲間と交流し、夢を実現するために頑張ってほしい」と事業に期待した。(本比田里奈通信員)