八重山労働基準監督署(比嘉健三署長)と建設業労働災害防止協会沖縄県支部八重山分会(黒嶋克史会長)は3日、合同で建設現場の安全パトロールを行い、市内の建築土木工事現場5カ所で工事の安全対策を点検した。終了後、講評した労基署の比嘉署長は工事現場の整理整頓や熱中症対策がしっかりできていることを評価する一方、「落下物防止のネット設置が必要」と安全対策の一部不備を指摘した。
今回の官民合同パトロールは「みんなでつなぎ 高まる意識 達成しようゼロ災害」をスローガンに1日から始まった全国安全週間の一環。
今回は労基署職員や建災防支部分会の安全指導員11人が建築2班、土木2班に分かれて市内の工事現場5カ所で安全管理状況を確認した。
八重山高校の校舎改築工事現場では、現場責任者が工事概要や安全対策を説明。安全指導員が足場や安全柵などの安全対策をチェックした。
熱中症対策では、1時間ごとに休憩時間を設け、地熱が残らないよう日よけを設置するなどの工夫がみられた。
比嘉署長は「今後、多くの公共工事の発注が見込まれているので、この時期にしっかりとした安全対策を確認し、繁忙期に対処できるようにすることが重要」と話した。
また「熱中症にならないよう、作業場だけでなく休憩所の環境や従業員の体調管理にも注意が必要」と熱中症対策を呼びかけた。 同署管内の労働災害は今年5月末までに13件発生。前年を4件下回っている。このうち建設業での発生は3件で、前年比1件減となっている。