県の緊急雇用創出事業で5166万円の支援を受け、2013年4月からコールセンター業務を行っていた㈱DIOジャパン(本門のり子代表取締役社長)の㈱石垣コールセンター(同社長)が6月末に石垣市IT事業支援センターから撤退する問題で、解雇された元従業員からは「給料が払われておらず、生活が苦しい」「再就職先がみつからず、先行き不安だ」などと悲鳴が上がっている。
㈱石垣コールセンターは県の緊急雇用創出事業など2事業を活用し、昨年3月と4月からそれぞれ半年間、55人を研修したが、同年10月末に研修が終了した後も多くの研修生が継続採用されなかった。現在は6人が所属するのみ。現段階では1カ月分の給料の支払いが遅れているという。
給料が入らず、病院に通院できないという元従業員の女性は「会社側には給料を支払ってほしい。ただそれだけ」と訴える。
退職時に会社側から再就職のあっせんもなかったという女性は「入社面接で、本社の面接官が地元の雇用につなげたいと言っていたが、今思えばうそ。息子の仕送りのために現在就活中だが、オペレーターとしての技術を習得したので、それを生かした職業も考えたが、この一件でトラウマになり、別の職業に就きたい」と怒りが収まらない。
シングルマザーの女性は「母子家庭なのでこれまでは時間などの都合もつかず就職先が決まらなかったが、ここで採用されたので長く働けるところができると期待したが、裏切られた」とがっくり。再就職先も決まっておらず、「今後、仕事がみつかるかどうか不安」と話した。