石垣市消防本部(大工嘉広消防長)・消防署は25日、字石垣の仮庁舎から石垣空港跡地の旧第11管区海上保安本部石垣航空基地庁舎への移転を完了し、同日夕から新庁舎で業務を開始した。庁舎が、離島急患搬送用ヘリポートに隣接しているため、急患輸送に迅速に対応できるようになるほか、職員の訓練の充実が図られる。新庁舎では25日午後9時半までに2件の119通報を受けており、通信にトラブルなどは起きていない。
市消防は7月1日午前10時30分から新庁舎で看板設置式と式典を行う。
市消防本部は、市役所庁舎内(現石垣市役所第二駐車場)にあった旧庁舎の老朽化のために移転が決まり、南ぬ島石垣空港の開港によって移転先の旧空港跡地が確保できるまでの間、2011年12月20日から日本たばこ産業石垣葉たばこ取扱所跡地に仮移転し、業務を行ってきた。
今回の移転に伴い、119番通報受信用の固定電話とIP電話の4回線と携帯電話受信施設も移設。移設作業を行う間、旧庁舎と新庁舎で119番通報を受ける体制を取り、両庁舎に車両と人員を配置して対応した。通信施設のテストは25日午後3時30分に終わった。
移転作業は24日から全職員で行い、職員の机、イスなどを含む備品やポンプ車やタンク車、救急車など車両15台の移動、通信施設の移設を行った。
中山義隆市長は25日午後4時ごろ新庁舎を視察。今回の移転に伴って市消防が市街地西側から離れることについて「西側の街並みが広がってくれば(出張所建設の)可能性はある。現状は新庁舎で機能を果たす」と述べた。