不慮の事故で全身に大やけどを負った佐藤誠司さんとアーティストのAKIRAさんの講演が25日午後、石垣第二中学校(上里多一校長、生徒516人)で行われ、佐藤さんらは集まった生徒たちに「人との出会いを大切にし、感謝の気持ちを持って毎日を過ごしてほしい」と呼びかけた。
二人は東日本大震災の被災地で一緒にボランティア活動を行っており、今回、同校PTA会員の招待で来校。学校側は生徒たちに進路や人生について考えるきっかけにしてもらおうと道徳特設授業として開催した。
講演は「人と関わりながら生きていくこと」がテーマ。
AKIRAさんは、19歳で単身渡米し、世界中を旅する中でさまざまな価値観に接した経験を踏まえ、「若いころにどんどん旅をしてほしい」とアドバイス。「日本だけでなく、いろいろな国の価値観にふれ、人間としての常識や物差しを身につけて」と話した後、自身が作詞・作曲した「敗北の歌」を披露し、生徒たちに「間違いを恐れないで」とエールを送った。
佐藤さんは「偏見などに苦しんだが、AKIRAさん含めさまざまな人との出会いがあって今の自分がある」と話した。
講演後、生徒代表の3年、田代健太朗君(14)は「今後つらい時があったら、今日の講演を思い出して逃げずに頑張ろうと思う」と述べた。