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「慰霊の日」知らない15%〜本紙の沖縄戦意識調査

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学校近くの戦争遺跡で当時の状況を学ぶ大本小学校の児童ら=8日午前

 沖縄戦の終結から69回目の「慰霊の日」を前に八重山毎日新聞社が郡内の児童生徒を対象に実施した沖縄戦に対する意識調査で、「慰霊の日」について全体の15・4%が「知らない」という実態が明らかになった。戦争マラリアについても9・42%、沖縄戦についても7・3%が「知らない」と回答。各学校で毎年のように平和学習が繰り返される中、より一層の学習と創意工夫が求められそうだ。

 調査は郡内の小学校5年生から高校生までの児童生徒4403人を対象に今月初めに実施。3712人から回答を得た。回答率は84・3%だった。八重山で起きた「戦争マラリア」は全体の90・6%が「知っている」と回答。各設問の中で最も高い認知度を示した。6月23日の「慰霊の日」を知っているのは全体の84・6%。各学校で、戦争体験者の話を聞くなど毎年行われている平和学習の成果が出た。慰霊の日について小学生の4人に1人が「知らない」と回答したことに、現場の教師からは「慰霊の日は知っているが、6月23日とイコールという認識がない」との意見が聞かれた。第2次世界大戦を知っているのは85・2%、沖縄戦は92・7%。回答した生徒の中には「両方の違いが分からない」との回答もあり、今後、学校現場で両方を関連付けた指導が求められそうだ。

 最も認知度が低かった「5月15日」を知っていたのは44・5%。小学校で7割、中学校でも6割以上が知らないと答えた。

 子どもたちは学校の授業を中心に、テレビや新聞、インターネットなどを通じ、過去の戦争や歴史に対する知識を得ていた。

 また、回答した約4割で、祖父母など家族に戦争体験者がいながら、実際に話を聞いた人は約53%にとどまり、身近な人からの継承が進んでいない実態が明らかになった。

 記述してもらった戦争に対する考えでは、大半が「残酷」「怖い」「人が人でなくなる」「二度と繰り返してはならない」など、戦争を否定する意見が大勢を占めたが、中にはごくわずかだが「戦争は必要」「経済が回る一つの要因」「体験してみたい」など、戦争の容認や興味を示す答えもあった。

 平和学習で印象に残ったことは「防空壕(ごう)の暗さ」「戦時中の写真や映像」「マラリア」「体験者の話」「地上戦」「原爆」などが記された。


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