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Channel: 八重山毎日新聞社
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阪神や東日本などの度重なる大震災で八重山…

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 阪神や東日本などの度重なる大震災で八重山も地震に対する関心は相当高いと思ったが、案外そうでもなく、役所と市民の危機感は意外に乏しいようだ▼それは県の事業でうかがえる。県は2012年度から耐震改修促進計画を策定している市町村を対象に、耐震診断や改修の費用を助成しているが、昨年度から実施している石垣市の利用はゼロ、与那国町は計画すらなく、今年2月策定の竹富町も、事業はこれから検討というのが現状だ▼助成は震度6で倒壊の恐れがある1981年6月以前に建築確認した鉄筋コンクリート造りを対象に、診断は一戸建てが最大60万円、共同住宅は同200万円の助成がある▼事業利用は県全体も悪いが、石垣市は耐震性がないと推測される“危険家屋”は対象の約25%の3400棟余あるものの、これまで一件の相談すらもないという▼それは役所の広報不足に加え、「地震は来ない」と住民に危機意識が低いことや建物が築35年以上で改修より建て替え意識が強く、費用負担も高いことが要因とみられる▼利用がゼロならせっかくの事業も意味がない。対象住宅が耐震を怠り、役所も広報の強化や独自の費用負担軽減策を講じることもなく事業に消極的で、相応の成果を上げられないなら、万一の事態に甚大な被害は避けられない。(上地義男)


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