石垣市は28日、石垣―台湾(桃園)間の空路で来年2月10日に国際チャーター便運航の計画があると発表した。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、新石垣空港の国際線は2020年2月以降、運休が続いている。チャーター便で台湾からのインバウンド客誘致に加え、市民向け3泊4日の台湾旅行も予定している。
チャーター便の運航会社はチャイナエアライン傘下の格安航空(LCC)「タイガーエア台湾」。南ぬ島石垣空港には初就航となる。
2月10日に台湾からインバウンド客を乗せてLCCが石垣入り。石垣市民らは同じ航空機で桃園に向かう。3日後の同13日、桃園発のチャーター便で石垣に戻る。10日、13日とも運航は1往復のみ。
市は、姉妹都市の台湾蘇澳鎮と民間事業者の経済交流や観光の再開を支援する目的で市職員、市商工会、八重山ビジターズビューローら(約15人)と蘇澳鎮を訪問し、観光物産展も開催する。
市によると、市は企画造成のみを行う。実際の旅行商品・航空座席は、タイガー社や市内旅行代理店などが販売する。往復運賃、申し込み方法など詳細は年始早々に発表する。座席数は180席ほど。市は市民約150人の利用を目標に掲げる。
今回のチャーター便運航は国際定期便の再開に向けたテストフライト、リニューアル後の新石垣空港国際線施設のこけら落としに位置付けられる。検疫態勢については関係各所と調整中。
中山義隆市長らが市役所で会見し、「台湾の知人や友人に会いに、卒業旅行などにも利用いただけるので、多くの皆さんで台湾へ行きましょう」と呼び掛けるとともに、「チャーター便をつくることで(再開の)機運を盛り上げたい。台湾路線は石垣から1日1便は飛べる路線にしたい」と国際線の再開に期待を寄せた。