以前、全国紙に「ＰＴＡの役員決めは罰ゲーム？」という記事が載っていた。「やらない人はトイレ掃除も」と見出しがうたっていた。役員をするぐらいなら、とトイレ掃除を希望する親もいるというのだ▼この記事を読んで、八重山のＰＴＡ現場はどうなのだろうかと、心配になった。学校で新学期がスタートして２カ月がたち、各校の新ＰＴＡ体制もほぼ出そろったが、役員はスンナリ決まったのだろうか？▼ＰＴＡの役員決めは、子どもを持つ親ならだれでも経験し、１度くらいは何らかの役員をした経験があるだろう。その選出方法も各学校でさまざまだ▼筆者も、わが子が小学校のころを振り返ってみると、６年間で１度は学級の役員をしようという流れがあり、学年が上がるにつれ、役員を経験していない保護者が減り、役員決めに時間を要した記憶がある▼ただ、難航したといっても最後はちゃんと役員が誕生し、１年間、行事が滞りなく行われた。行事となれば全ＰＴＡで協力する体制があり、役員に過剰な負担がかかることはなかった▼人と人、学校と地域とのつながりが深い八重山と、人間関係が希薄な都会とではＰＴＡに対する考えも違うだろう。ただ最近は八重山も都会化し、人と地域のつながりが薄れつつあるだけに将来に一抹の不安も。（下野宏一）
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