【小浜】JAおきなわ小浜製糖工場(豊見山孫令工場長)の季節工員宿舎建設工事が始まった。国が進める働き方改革に伴い、操業体制がこれまでの24時間2交代制から3交代制に変わり、季節労働者(工員)の必要人数が約1・5倍増えるため、受け入れ施設を整備。部屋数40室を確保する。工期は2022年3月31日、22―23年期の操業までに開設する。
町や製糖工場の関係者らは7月29日、現工員宿舎周辺の町有地で起工式を行った。
建設事業は内閣府の沖縄製糖業体制強化対策事業を活用。総事業費は5億9180万円。建設工事費の8割を国、残り2割は町が辺地債で負担。設計・建築を大和リース㈱沖縄支店=那覇市=と随意契約した。
建物は鉄骨造平屋、延べ床面積735・5平方㍍。部屋数は40室(男性用28室、女性用12室)。居室面積は1室9平方㍍。シャワー室、トイレ、洗濯室は共用、食堂も有る。
町産業振興課によると夏場などの製糖期外は、島内観光事業者の従業員向け宿舎として利活用も検討中。
町内では西表、小浜、波照間の3製糖工場で工員宿舎整備を進めている。西表はことし3月に完工、波照間は2021年度内着工。
小浜製糖によると、現在は工員ら約40人が2交代制で勤務。3交代制を確立するため60~70人ほどの工員が必要になり、今後は人員確保も課題になる。