ハローワーク八重山雇用対策推進協議会の総会が29日午後、石垣市商工会館で開かれ、関係者が高卒就職先に県内・島内志向が高まっている可能性を伝えた。ことし6月の新規学卒者求人数は、新型コロナウイルス感染拡大以前の2019年比で3割減少している。
事務局の八重山職業安定所(真壁朝文所長)によると、21年3月卒の新規高等学校卒業者就職状況は希望者72人全員が内定。ただ、県外内定者は前年3月卒比の30・2%(16人)減の37人。県内就職内定は35人で例年並み。
6月から始まった管内の新規学卒者求人は6月26日付で49人分。前年同月16人を上回っているが、コロナ禍以前の19年6月比だと32%(40人)減となる。
協議会の中で八重山商工高校の仲山久美子校長は、同校1~2年生の就職希望先で、県内・島内志向が高まっていると指摘し、取材に「コロナ禍で保護者も親元を離したくないのだろう」など推測する。
真壁所長は取材に「県外就職の数が減るのは、競争率が高まって厳しいという先輩の経験を聞いているのでは」と予測、地元求人増加の必要性を述べた。
このほか、障がい者の職業紹介状況は20年度新規就職申込件数104件で前年度比12人減。就職件数は71件で前年度比1件増加した。
協議会では役員改選、20年度事業報告、21年度事業計画の3議案が承認。役員改選では会長に大濵達也氏、副会長に浦崎達夫氏、監事に石垣信治氏、上地克昌氏が選任された。
21年度事業では7月27、28日に新規学卒者企業面接会、10月13日に就職面接会を予定。昨年度に実施できなかった人材確保対策「就職氷河期世代、子育て応援を対象とした企業説明会」は10月以降を予定する。
その他の委員は次の皆さん(敬称略)。
▽笠原宗一郎▽宮良八十八▽金城安和▽小濵啓由▽田島忠幸▽黒島直人▽仲山久美子▽与那嶺国彦▽屋宜靖▽杉本和信▽宮良亜子▽高橋秀明▽米盛博明▽前村司▽親盛一功▽真壁朝文