八重山産完熟マンゴーの収穫が始まっている。八重山マンゴー研究会(西原章恵会長、23経営体)によると例年より1週間ほど収穫が早く、7月上旬~中旬の最盛期を見込む。収穫量や品質は例年並み。西原会長は「八重山産のおいしいマンゴーを地元や全国の消費者へ届けたい」と意気込む。
西原会長のマンゴーハウス=石垣市名蔵=では面積10㌃に27本の木が植えられており、アーウィン種(別名・アップルマンゴー)がたわわに実り、マンゴーの甘い香りに包まれている。
西原会長によると、今期は12月の日照不足や低温で着果にばらつきがみられるという。「昨年は豊作だったが、ことしは例年並みになりそう。うちの目標は収穫量1㌧を目指したい」と話す。
品質については「収穫期になると袋をかけ、熟れて袋の中に落ちるのを待つ。甘味が十分にのった食べごろのマンゴーを鮮度の良い状態で直送している」と自信をのぞかせる。
一方、新型コロナウイルスの影響で、生産技術の向上を目的に会員対象の勉強会の開催が思うように開けない現状があった。政府が県に対して発出している緊急事態宣言の延長も気がかり。「マンゴーは鮮度が命。宣言延長で空輸便が減便し、昨年のように流通が思うようにいかないと取引先にも迷惑がかかるので心配だ」と不安げだ。
「コロナが収まったら勉強会も開いて、八重山産のマンゴーのブランド化に取り組みたい」と意欲を語った。