白保や宮良など東部地域をカバーする市消防団白保拠点施設が白保小学校北側に整備された。市消防団専用としては初めての消防ポンプ車も配備され、市街地から遠い地域で早期の初期消火活動が期待される。23日、同拠点前で行われた開所式典で中山義隆市長は「白保地区で火災が発生した場合、市街地より到着に時間を要し、消防活動の遅延が懸念されていたが、拠点整備により早期の対応が実現できる」と述べた。
これまで石垣市内には、消防団拠点施設を兼ねた施設として西部に消防署川平出張所、北部に消防署伊原間出張所が配備されていたが、今回、新たに市消防団白保拠点施設が、初の単独の消防団拠点施設として整備された。
拠点は、敷地面積201・36平方㍍。鉄筋コンクリート造平屋建て99・76平方㍍で車庫や研修室、会議室などを備える。整備費は車両の3333万円と合わせて7275万円。辺地対策事業債を活用した。
消防ポンプ車は水1500㍑を搭載し、毎分200~300㍑を5~8分間放水することができる。白保地区や宮良地区では防火水槽を活用することで、継続的な放水が可能となっている。
白保公民館の池間孝夫館長は「市街地から遠く、被害が拡大したこともあり、住民は不安な中を過ごしていた。拠点の整備により被害拡大が抑えられる」と完成を喜んだ。
式典後は展示訓練が行われ、隣接する白保公民館の屋根へポンプ車を使い放水した。