新学期が始まって約1カ月半、3高校野球部が活気に満ちている。1年生部員が大量に入部したためだ。昨年6月の夏季大会後3年生が一斉に卒部。以後は八重高17人、農高14人、商工12人という寂しい部活が続いてきた▼それが4月の新入学で、農高は3人だったが、八重高は17人、商工も15人が入部。朝夕のグラウンドは、あこがれの甲子園を目指して元気な声が弾んでいる▼それまでは部員が足りないため1年生大会も寄せ集めで出場。10月の秋季大会では、商工がぎりぎりの人数ながら快進撃で九州大会に出場。2度目のセンバツ切符を手中にしかけたが、健闘むなしく届かなかった▼そして選手たちが今度こそと誓いを立てる夏の県大会は、来月21日から始まる。八重山は去る10、11日にその前哨戦となる地区大会が開かれたが、今がチームづくり真っ最中の各校ともミスが目立った▼あと1カ月後に迫った大一番までどう鍛え上げるか。商工は九州大会で肩を痛めたままのエース馬場寿希矢投手が間に合うかどうか▼地域ではこのところ、「夢再び」にあきらめムードもある。しかし、父母らはそろいのTシャツで応援したり練習をサポートし、子どもと一緒に夢実現に懸命だ。甲子園は地域を一つにし元気にする。子どもたちの頑張りを応援したい。(上地義男)
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