南国の観光地、石垣島の負のイメージが過日、全国ネットのテレビで放映された。ついにここまできてしまったのかと言わんばかりの危険な路上寝込みである▼八重山署は昨年、多発する路上寝込みに対し石垣市や県ハイヤー・タクシー協会八重山支部と協定を締結。路上寝込みの危険性を訴え、事件や事故防止に取り組んできた▼しかし官民挙げての対応も一向に減る気配をみせない。同署管内では今年に入り132件(4月17日時点)の路上寝込みが発生。年間568件と過去最悪だった昨年の同時期を上回るペースで推移しており、これから本格的な夏のシーズンに向けて、さらなる増加による事件事故の発生が懸念されている▼路上寝込みは、事件事故を招き兼ねない危険な行為。交通事故ばかりでなく窃盗などの被害に遭うこともある。今年1月には男性が車にひかれて重傷を負い、過去には死亡事故も発生した▼同署は4月から対象者に警告書を出している。氏名や職業を記入し「同様の行為を繰り返す場合は逮捕されることがある」と記すなど強い姿勢で臨んでいる▼今回のテレビ放映は、石垣島の印象を「酒に酔って道路で寝る人の多い所」とも言われ兼ねない。路上寝込みの特効薬、大人たちに我を忘れるほどに深酒をしない節度ある飲酒が求められている。(鬚川修)
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