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「10%?遠足どころじゃない」 当世遠足おやつ事情

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楽しそうに遠足用のお菓子を選ぶ子どもら=4月30日午後、徳村菓子店

 年度初めから引き上げられた消費増税の波は子どもたちの財布にもじわりと押し寄せている。遠足シーズンが始まり、市内の大型スーパーや菓子店ではお菓子を購入しようと小銭を握りしめた児童生徒が売り場に駆け込む姿が目立つ。遠足に持っていけるおやつの値段は平均278円。子どもたちは陳列棚の値段表示ににらみを利かせ、両手の指を使って代金を計算するなど頭をフル回転だ。市内の各学校の遠足は2日がピーク。子どもたちが遠足に持参するおやつは、今年はいつもと違うかもしれない。

 

■「増税分アップを」

 4月30日午後、市内の菓子店で遠足用お菓子を選んでいた八島小5年の古賀幸羽さん(10)と小久保郁さん(10)に話を聞くと「遠足だからこそ自分の食べたい物を選ぶ楽しみがあるのに増税でお菓子が値上がりしている」と憤る。

 2人は、市内のどの店で値が上がり、どの店は据え置きなのか入念にチェックしており、「(増税後は、遠足に持っていける)お菓子の金額設定も変更してほしい。本当は500円がいいが、今の300円は覆せない。せめて税込みの324円にしてほしい」と強く要望する。

 石垣第二中1年の新城迪可(みちか)さん(12)と比嘉依織さん(12)は「お菓子の値段比べを事前に行い、安くて多く買える店で購入する。学校が決める今の設定金額では足りない。来年消費税が10㌫に上がったら遠足どころではない。来年は金額アップを担任の先生に交渉したい」と話した。

 

■90万円市場

 石垣市教育委員会によると、市内小学校の児童数は4月10日現在で3257人。これに遠足用おやつの平均金額278円を掛けると、90万5446円となり、単純計算ながら、「遠足のおやつ」が90万円規模のマーケットとなっていることが分かる。

 市内の菓子店で働く30代の女性は「低価格と豊富なバリエーションで勝負。子どもからお菓子が値上がりするかとの問い合わせもあるほど、子どもは増税に対して敏感に反応。1人300円でも全体で考えれば大きな経済効果」と語った。

 大型スーパー店員の30代の男性は「当社だけのフェアや弁当用の食品や冷凍食材などを前面に押しだしてアピールしたい。お菓子の売り上げは好調」と話す。


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