4月の第4日曜日の27日は「サトウキビの日」。県の基幹作物であるサトウキビの生産振興とキビ作農家の生産意欲を高めようと県が制定したものだ▼これに合わせキビ競作会の表彰式が24日にあり、県内の優良農家が表彰された。今年は、昨年夏の台風や干ばつ被害で競作会の基準値を満たせず、郡内から出品がなかったのは残念だが、奨励農家など2人が表彰された▼郡内の今期糖業は波照間製糖を除き、4工場で終了。生産量は合計で8万4981㌧。同製糖が見込む1万400㌧を加えても9万5000㌧台と、3期連続で10万㌧を割り込むのは確実だ▼キビ増産に向け、近年、推進されているのが1年1収が可能な春植え、株出し。特に株出しは、土壌害虫の駆除効果が高い「ベイト剤」の普及で、単収向上とともに面積が拡大傾向にある▼だが、その効果も適正な管理がなされた上でのこと。石垣島製糖の今期の平均単収は春植え3・68㌧に対し株出し3・74とわずかに高い。だが、いずれも夏植えの6・85㌧と比べ低く、台風、干ばつ被害を差し引いても手入れ不足は明らかだ▼「難儀した分がもうけ」と言われる糖業。機械化が進み以前と比べ労力が減った分、経費は増えた。せっかく作ったキビからもうけるためにも、適期肥培管理の大切さを再確認したい。(下野宏一)
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