24時間営業の沖縄ファミリーマート全18店舗に自動体外式除細動器(AED)が設置され、27日から運用が開始されたという▼石垣市が一括交付金を活用して機器を購入、ファミマの協力を得て店内に設置した。これで、石垣市内でAEDが24時間利用できる市民救急ステーションが74カ所に増え、救命効果の向上が図られることに▼市内では自主防災組織やホテルなどでAEDの24時間対応が可能だが、一般に知られていない場合も。その点、ファミマはネームバリューに加え営業時間、店舗の設置場所が多くの市民に周知され、市街地を中心にくまなく点在していることで、設置場所としては最適だろう▼2005年からことし2月までの間、市民や観光客ら18人がAEDの処置で命を救われ、社会復帰しているという。本来、使用機会がないことが望ましいが、必要な時には1秒でも早く使用できる環境が必要だ▼覚書締結・設置式で中山義隆市長は「ファミマに設置できることは、市民や観光客の安全を確保する上で意義深い」と強調した▼入域観光客の増加で、定住人口に加え流動人口も増え、市消防の救急搬送件数も右肩上がり。万一の備えに24時間、365日、年中無休のファミマへのAED設置は心強い。従業員が救命法を熟知していればなおさらだ。(下野宏一)
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