平得大俣への陸上自衛隊配備計画をめぐり、開南・於茂登・嵩田・川原の周辺4地区公民館は6日、防衛省沖縄防衛局が7日に予定している建設工事に伴う住民説明会に抗議・不参加を表明する一方、27日に4地区住民と面談するよう、自衛隊沖縄地方協力本部石垣出張所(所長・反橋寛之一等陸尉)に文書を提出した。面談まで一切の工事を行わないよう要求している。防衛相、沖縄防衛局長あて。住民らは「誠意ある対応を」と要請、反橋所長は「確実に手元に届くようにしたい」と応じた。
4地区が自ら面談を申し入れるのは初めて。防衛局の説明会が 既成事実化されることへの危機感から自ら面談を求め、住民の不満や不安、疑問を防衛局に直接伝え、回答を得る考えだ。
4地区の住民約20人が石垣合同庁舎を訪れ、小林丙次開南公民館長ら4館長が反橋所長に抗議声明と面談の申し入れ書を手渡した。
声明は「防衛省の一方的な都合に過ぎず、地区に対する誠意が感じられない」「近隣住民が同意したことは一切なく工事の説明を受ける段階ではない」「時間をかけて議論されるべき課題である」「計画をなし崩し的に進めるための説明会だ」と抗議している。
面談について4地区は27日午後7時から川原公民館を要望。「防衛省が住民に誠意がある対応と話し合いをする気があるのであれば、その姿勢をもっと見せるべきだ」「防衛省の都合を一方的に押し付けた説明会ではなく、膝と膝とを突き合わせて話し合い、住民の疑問や不安を聞き、答えてください」としている。
面談後、小林館長は「われわれ住民が合意していない中、これまで一方的に事を進めている。今回もかってに着工の説明会を開催しようとしているが、とんでもない、認められない」と強調した。
反橋所長は「駐屯地建設については所掌外だが、先方が現地の職員に手渡したいと要望したので受理した。指揮系統を通じて送付する」と記者団に答えた。