JAおきなわが運営する八重山、黒島両家畜市場で2018年中に取り引きされた子牛の平均価格はそれぞれ68万6365円、67万8939円になったことが速報の集計で分かった。前年の71万9908円、70万4593円から落ち込んだものの、全国的な素牛不足を背景に60万円台後半の高値となった。両市場の売り上げ総額は61億5604万円だった。ことしのセリは13日に始まる。購買関係者は「ことしも前年並みで推移していくのではないか」とみている。
八重山家畜セリ市場では8151頭が取引され、売上総額は55億9455万円。前年は8113頭、58億4061万円で、頭数が伸びた。平均価格は1、8、12の3カ月で70万円台、残りは60万台で推移した。
奇数月にセリが行われる黒島では827頭が取り引きされ、総額は5億6148万円。前年は755頭、5億3196万円で、黒島でも頭数が増えた。平均セリ値は1月に70万円でスタートしたが、2月以降は60万円台となった。
多量購買者の㈲水迫畜産(鹿児島県指宿市)の水迫政治代表取締は「子牛の相場は枝肉の値段に比例する。全国的に素牛の数は横ばいとなっている。相場は分からないところもあるが、ことしも前年並みに推移するのではないか」との見方を示し、「石垣では生産者が多いからか良い牛とそうでない牛の差がある。黒島では若い人が良い母牛を導入していい子牛が出てきている。良い母牛を導入して良い子牛を出してほしい」と期待する。
石垣島和牛改良組合の佐久川直組合長は「前年よりは下がったが、年間を通して一定程度のセリ値は出たと思う。飼育管理や種優牛の選択などみんなで足並みをそろえ、平均して良い子牛を出荷できるようにしたい」と話している。