12月定例石垣市議会(平良秀之議長)は20日、石垣亨、仲間均、新垣重雄、石川勇作の4氏が一般質問に立った。児童生徒の派遣費補助で、当局側は次年度から楽器なども補助対象とする方向で調整していることを明らかにした。石川氏への答弁。
宮良長克教育部長は「2019年度の一括交付金で楽器輸送の補助が可能かどうか県と調整している」と答弁した。
県外派遣では渡航費以外は一括交付金の対象外となっているため、市は県内派遣で調整しているが、中山市長は「一括交付金が厳しいのであれば、なんとか財源を確保しながら支援できる体制をつくりたい」と述べた。
直接請求の手続きが欠落している自治基本条例について大得英信企画部長は「条例の適正な運用が可能となるよう庁内で検討する」とした。石垣、新垣両氏への答弁。
石垣氏は「制定する意味があったのか」と具体例を挙げて廃案を求めたが、大得部長は「二元代表制の一つである議会で議決された条例なので行政としては執行する立場。改善すべきところは改善する」と一部見直しで対応する考えを示した。
中山市長も「議員時代、私は反対の立場だったが、制定された条例を順守するのは市長の立場」と否定的な見解を示した。
6月定例会で賛成多数で可決された、尖閣諸島の字名を「登野城尖閣」に変更する決議について、知念永一郎総務部長は仲間氏に「区域、名称の変更は議会の議決を経なければならない。しかるべき時期に上程する」と答弁した。
【石垣市議会一般質問質問要旨】
▶総合体育館駐車場
石垣亨氏=駐車場が遠い、ムダなスペースが多い、夜は暗くて怖い、などの声がある。再整備は。
安里行雄建設部長=運動公園再整備構想で、体育館駐車場から入り口までの空間を拡充、段差解消の方針を掲げている。照明について次年度以降の改修予定だが、その間、予算の範囲内で修繕したい。
▶ローラーボード競技場
石垣氏=必要性と可能性は。
安里建設部長=再整備の高校生アンケートで2位だった。次年度の運動公園再整備基本計画で検討し、配備場所も検討したい。
▶オープンガーデン
石垣氏=市が音頭をとってやってもらいたい。民間の花愛好家のネットワークもできる。
野底由紀子市民保健部長=関係機関と連携して開催に向けて取り組みたい。
▶民意の尊重
新垣重雄氏=八重山大地会が2016年5月、新聞紙上で公開質問したが、いまだに回答がない。
知念永一郎総務部長=その都度回答の有無を判断しているが、必ずしも回答する義務はない。
中山義隆市長=中身を見ると、意見を述べた後でどう思うかという内容。趣旨がよく分からない内容なので回答しないと判断した。
▶戦争マラリア
新垣氏=国家賠償問題が提起された場合の対応は。
野底市民保健部長=慰藉事業で補償問題は完了したと認識している。賠償訴訟はあくまでも仮定なので適切な答弁ができない。
▶スポーツ施設
石川勇作氏=ネット予約システムを導入できないか。
安里建設部長=導入費用の確保、先進事例を踏まえ、利用者の利便性向上と業務円滑化の面から導入に向けて取り組む。
▶Uターン促進
石川氏=島外に住む石垣市出身者のUターンを促す「ふるさと就職支援制度」(仮称)を導入できないか。
大得英信企画部長=雇用の安定確保の観点から調査研究し、前向きに検討したい。
中山市長=人口増や人材確保に有効だと思うので前向きに検討する。